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上本町わたなべクリニック

動脈硬化


動脈硬化について

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動脈硬化に関係する、中性脂肪やコレステロールなどの情報です。

中性脂肪について

1、中性脂肪とは
中性脂肪は血液中に含まれる脂質の一種であり、他の脂質にはコレステロール、リン脂質、遊離脂肪酸があります。

中性脂肪(トリグリセライド)はグリセロール(グリセリン)に三つの脂肪酸が結合した物質であり、食物を通して体内に取り入れる物と、体内で合成される物があります。

中性脂肪の主な働きとしては、肝臓や脂肪細胞に蓄えられて、貯蔵用のエネルギーとなったり、寒い時に体の熱が放散するのを防いで体温を一定に保つ働きや、皮下に蓄えられた脂質によって、外部からの衝撃から内臓を守る働きもあります。

中性脂肪は炭水化物(糖質)やたんぱく質などに比べて、単位量当たりのエネルギー生産量が高く、体の中で完全に燃焼すると1グラム当たり約9キロカロリーの熱量になります。炭水化物(糖質)やたんぱく質は1グラム当たり約4キロカロリーの熱量であり、中性脂肪はエネルギー貯蓄率が最も高いので貯蔵用のエネルギーとして適しています。

中性脂肪やコレステロール等の脂肪は、アポたんぱくに包まれた「リポたんぱく」という状態で血液中を移動し全身に運ばれます。中性脂肪とコレステロールの比率によって「カイロミクロン」「超低比重リポたんぱく(VLDL)」「低比重リポたんぱく(LDL)」「高比重リポたんぱく(HDL)」という種類に分かれます。中性脂肪は特に「カイロミクロン」や「VLDL」に多く含まれます。悪玉コレステロールと呼ばれるものは「LDL」、善玉コレステロールと呼ばれるものは「HDL」というリポたんぱくを指し、中性脂肪が高い時に増えるコレステロールを含んだ悪玉は「レムナント」と呼ばれます。


2、脂質異常症について
脂質異常症とは血液の中に溶けている中性脂肪やコレステロールなどの脂質の値が異常に高い状態さします。その中でも、中性脂肪が異常に高い状態を「高トリグリセライド血症」と言い、コレステロールの値が異常に高い状態を「高コレステロール血症」といいます。

中性脂肪は体に必要な要素ですが、増えすぎると悪影響を及ぼす可能性があります。中性脂肪が増えすぎると悪玉であるレムナントやLDLなどが血管壁の中にたまり、「動脈硬化」を形成します。更に、血管の内側をおおう膜がもろくなってしまう為、少しの刺激でも破れやすくなってしまいます。

動脈硬化は全身の動脈で起こり、様々な病気を引き起こします。動脈硬化が重大な原因の一つであると考えられている病気には、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、脳出血や脳梗塞などの脳卒中、腎臓病、高血圧、糖尿病等があります。

3、脂質異常症の原因
脂質異常症には様々な要因が考えられます。遺伝によって起こるケース、別の病気などによって起こるケース、加齢によるもの、食事によるエネルギーの取り過ぎによるもの、運動不足によって起こるもの等があります。

4、高トリグリセライド血症を防ぐためには
高トリグリセライド血症を防ぐには、日常生活でのエネルギーの収支を考えることが大切であり、食べ過ぎを改め、適度な運動をすることがポイントになります。余分な摂取エネルギーは中性脂肪として体内に蓄えられてしまいます。

食事のポイントとしては総カロリーを考慮し、糖分や脂肪分の多い食品を控えることが大切であり、多量のお酒を飲まないこともポイントです。

糖分の摂取としては蔗糖や果糖(はちみつや果物)で摂取するよりもでんぷん(ご飯やパン)で取る方が、吸収が穏やかで、少量でもビタミンやミネラルを一緒に摂取できるため効果的です。

また、脂肪には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、問題となるのは「飽和脂肪酸」です。動物性脂肪の「飽和脂肪酸」には、コレステロールを増やす働きがあります。一般に飽和脂肪酸は、肉類の脂肪、卵、乳製品、バター、ラード等の動物性脂肪に、不飽和脂肪酸はマーガリンや植物油などの植物性脂肪に含まれています。魚の脂肪の主成分は不飽和脂肪酸です。

牛肉を食べるならサーロインよりはヒレ肉が、豚肉をたべるならバラ肉よりはもも肉が、鶏肉を食べるならもも肉よりはささ身がと言うように、肉の部位によっても飽和脂肪酸の含まれる量に違いがある為、食事の際は考慮することも大切になります。



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